こんにちは！街の屋根やさん福岡西店です。

今回は、福岡市博多区の築35年の住宅で行った屋根調査をもとに、「コロニアル屋根」について詳しく解説します。

お客様は「雨漏りに悩んでいる」とのことでご相談いただき、調査の結果、
屋根の変色・錆の発生・防水機能の低下などが確認されました。

この住宅の既存屋根材は「コロニアル」と呼ばれるスレート系の屋根材で、軽量で見た目もスマートなため、多くの住宅で採用されてきた人気の屋根材です。

しかし、コロニアル屋根にも経年劣化による注意点があり、適切な時期にメンテナンスを行うことがとても大切です。

コロニアル屋根とは？

コロニアルとは、スレート屋根（平たい屋根材）の一種で、
セメントを主成分とし、薄い板状に加工された屋根材です。

「カラーベスト」や「化粧スレート」とも呼ばれ、
軽量で施工しやすく、見た目もスタイリッシュなことから、1970年代以降の戸建住宅に多く使用されています。

コロニアル屋根のメリット

✅軽量で耐震性に優れている

・瓦屋根に比べて1/2〜1/3ほどの軽さ
・建物の構造に負担をかけにくく、地震に強い屋根材です

✅デザインが豊富で美しい

・カラーバリエーションが多く、現代的な住宅デザインにぴったり
・薄く平らな形状で、スッキリとした見た目に仕上がります

✅価格が比較的リーズナブル

・初期施工費用が瓦屋根などに比べて安価
・コストを抑えたい方にも人気の屋根材です

コロニアル屋根のデメリット・注意点

🔹塗装による防水性能が必要

・コロニアル自体には防水性がないため表面の塗装で雨を弾いている状態です。
・年数が経つと塗膜が劣化し、防水性が失われてしまいます。

🔹経年劣化による割れ、ひび割れが起きやすい

・セメント瓦なので強風や寒暖差で割れやすい特性があります。
・ヒビが入るとそこから雨水が侵入しやすくなります。

🔹アスベストを含む製品がある

・古いコロニアル(2004年前の製品)にはアズベストを含むものがあり、解体や撤去には注意が必要です。

コロニアル屋根に起こりやすい劣化症状

調査を行った福岡市博多区の住宅でも、以下のような劣化が確認されました。

①屋根の変色、色褪せ

紫外線や雨風により、表面の塗膜が劣化し、色ムラや白っぽい変色が起きます。

②さびの発生(板金部分)

・棟板金や雪止め金具など、屋根に使われている金属部分にサビが広がっていた
・サビが進行すると、穴が開いて雨漏りの原因となります

③防水機能の低下

・塗装が剥がれてしまい、屋根材が水を吸い込みやすくなっている状態
・屋根の内部に雨水が染み込み、室内に雨漏りが発生

④室内の雨漏り

・天井に雨じみ・壁紙の剥がれを確認しました。
・屋根からの浸水が複数箇所に広がっている可能性があるため、早急な対応が必要です

屋根にコロニアルを使用している方へ「適切なメンテナンス」をご紹介

コロニアル屋根を長持ちさせるためには、以下のような定期的なメンテナンスが必要です。

✅10〜15年ごとの塗装のメンテナンス
・表面の塗膜が劣化する前に、防水塗装を施すことで寿命を延ばすことができます
・屋根の色あせが見え始めたら、再塗装のサイン

✅割れや日々の補修
・局所的な割れがあれば、部分的な差し替えや補修が可能です
・割れたまま放置すると、雨水が直接浸入して構造部まで傷めてしまいます

✅屋根カバー工法の検討
・築20年以上、または全体的に劣化が進んでいる場合は、屋根カバー工法がおすすめ

福岡市博多区物件で使用されていた屋根「コロニアル」解説のまとめ

🔹まとめ

・コロニアル屋根は軽量・デザイン性・コスト面に優れた人気の屋根材です
・一方で、定期的な塗装メンテナンスと防水管理が欠かせません
・放置すると変色・割れ・サビ・雨漏りなどのトラブルにつながるため、早めの点検・補修がおすすめです
・築20年以上の場合は、屋根カバー工法などの本格的なリフォームも検討しましょう