先日の記事では、糟屋郡新宮町の築40年住宅にて、カラーベスト屋根の調査を行い、破風板の破損や屋根材のひび、苔の発生など複数の劣化を確認したことをご報告しました。
今回は、あらためて「カラーベストとは何か?」という基礎から、どういった劣化が起こりやすいのか、そしてそれを放置することで起こるリスクについて詳しく解説します。
「うちの屋根もカラーベストだけど大丈夫だろうか?」と感じている方にとって、判断材料となる内容をお届けします。
カラーベストは、正式には「化粧スレート」と呼ばれる屋根材の一種で、セメントに繊維を混ぜて薄く加工し、表面に塗装を施したものです。
昭和後期から平成にかけて、特に1990年代は新築住宅の多くで採用されており、今でも多くの住宅で現役です。
軽量で耐震性に優れている
コストが比較的安価
工務店やハウスメーカーでの採用実績が多い
塗装によるメンテナンスが可能
一方で、他の屋根材に比べると「耐久性」がやや劣るため、定期的なメンテナンスが必須となります。
屋根塗装の樹脂が分解され、粉を吹いたような状態になります。見た目だけでなく、防水性がなくなっているサインです。
カラーベスト屋根の劣化を引き起こす主な原因は、以下のとおりです。
紫外線:表面塗装を徐々に破壊し、屋根材そのものの劣化を進行させます。
雨・湿気:水分がひびや隙間から入り込み、凍結・膨張を繰り返して割れを引き起こす。
苔やカビの繁殖:湿った状態が長時間続くと発生。屋根が常に湿気を帯び、腐食の原因になります。
経年劣化:素材の寿命により、メンテナンスなしでは性能が著しく低下します。
以下のような症状が見られたら、すでに屋根の防水性能は大きく失われていると考えたほうがよいでしょう。
大きなひび割れが複数箇所に見られる
欠けた屋根材が雨樋に落ちている
苔が広範囲に生えている
室内に雨染みができている
雨音が以前より大きく感じる
これらの状態をそのままにすると、雨漏りや木材の腐食、シロアリ被害など屋根内部へ深刻なダメージが広がる可能性があります。最終的には大規模な修繕や葺き替え工事が必要となり、費用も大幅に増加します。
一般的に、カラーベスト屋根の耐用年数は25〜30年といわれています。しかし、実際には15年を過ぎたあたりからメンテナンスが必要となるケースが多く、20年を超えると「塗装では対応しきれない」状態になることも珍しくありません。
とくに、苔やひび割れ、欠けが見られる屋根に対して塗装だけを行っても、寿命を大きく延ばす効果は得られず、延命措置に過ぎません。
このような場合には、既存の屋根の上から新しい屋根材を被せる「屋根カバー工事(重ね葺き)」が適しています。
築年数が20年、30年と経過しているお住まいでは、目に見えない屋根の劣化が進行している可能性があります。
特にカラーベスト屋根は軽量で扱いやすい反面、定期的なメンテナンスを怠ると劣化が急激に進んでしまいます。
苔の発生、ひび割れ、色あせが気になったら、それは屋根からのサインです。
塗装か?カバー工事か? それを判断するには、まず現状を正確に知ることが大切です。
「見た目はまだ大丈夫そうだから」「雨漏りしていないから」と安心していても、実際には屋根材の下で劣化が進行していることがあります。
屋根は目視で確認しにくく、劣化の発見が遅れやすい箇所です。
屋根材の劣化具合
防水性が残っているか
雨漏りのリスク
必要なメンテナンス方法
今後の計画を立てるための基準
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