これまでの2回の記事で、福岡市西区の築24年住宅は、和室の雨漏り原因である瓦屋根の防水シートの寿命に加え、外壁シーリングの劣化、そしてバルコニー防水層の老朽化という、三つの深刻な防水危機を抱えていることが判明しました。

屋根と外壁の防水ラインのメンテナンスと並行して、今回は水の侵入リスクが高まっていたバルコニーの防水層の全面改修をご提案しました。
バルコニーは雨水が溜まりやすい過酷な環境にあり、その防水機能の回復は、階下への雨漏りを防ぐ上で欠かせない工事です。

✅これまでの記事

①福岡市西区の雨漏りにお困りの方へ｜和室から発生した雨漏りを無料調査
②福岡市西区のバルコニーの劣化にお悩みの方へ｜雨漏り調査で判明した外壁シーリングとバルコニーの劣化

確認されたバルコニーの深刻な状態

防水機能の破綻

笠木の劣化

これらの問題を放置すれば、階下への雨漏りはもちろん、バルコニー自体の構造材の腐食が進み、大規模な補修が必要となります。

ご提案工事：新「塩ビシート防水」による完全防水

私たちは、既存の防水層の損傷状態、そして建物の構造を考慮し、最も効果的かつ耐久性の高い新しい塩ビシート防水をご提案しました。

今回は、既存の防水層を撤去せずに新しいシートを被せる「機械的固定工法」の実施をご提案。
この工法は、下地の状態に影響を受けにくく、高い耐久性と防水性を迅速に提供できるのが特長です。

採用した防水工法のメリット

• 高い耐久性
  新しい塩ビシート防水は、従来のシートよりも耐久性が向上しており、長期にわたり紫外線の影響を受けにくい設計です。

• 下地への影響が少ない
  既存の防水層を撤去しないため、撤去費用や廃材処理費用を抑えつつ、下地の湿気を逃がしつつ施工が可能です。

塩ビシート防水の工程とは？

① 高圧洗浄と既存タイルの撤去

② 既存防水層の処理と下地調整（立上り）

③ 絶縁シート敷設と端末塩ビ銅板取り付け

バルコニーの平場（床面）に絶縁シートを敷き、その上にディスクを配置して機械的に固定していきます。
その後、立ち上がり部の端末（シートの端）に塩ビ銅板を専用のビスで強固に取り付け、防水シートが壁の内部へ回り込むのを防ぐための土台を作ります。

④ 平場・立上りへの塩ビシート防水施工

平場から順に新しい塩ビシートを敷き込んでいきます。
ディスクを覆うようにシートを配置し、ディスク上を熱風で溶着することで、シートを機械的に下地に固定します。
その後、立上りにもシートを貼り付け、シート同士の継ぎ目は熱風で溶かして一体化させます。

これにより、バルコニー全体が継ぎ目のない一枚の防水層で覆われます。

塩ビシート防水工事、完了

ベランダ劣化が原因の雨漏りに注意を！

築24年を経て硬化し、防水機能を失っていたバルコニーは、新しい塩ビシート防水によって完全に刷新されました。
この防水工事の完了により、瓦屋根の防水シート交換、外壁シーリングの打ち替えと並行して、建物への水の侵入リスクは大幅に低減しました。

このメンテナンスで、お客様の不安は解消され、今後数十年にわたる建物の安全性が確保されました。

バルコニーの劣化が原因で雨漏りになる事例はこれまでにも多くありました。
バルコニーにもメンテナンスが必要です、ぜひ無料の点検を受けてください。