
2025.05.31
糟屋郡篠栗町で行った屋根調査では、築40年のコロニアル屋根に苔・藻・欠けといった明らかな劣化症状が見つかりました。屋根塗装では十分な耐久性が期待できないため、屋根カバー工法をご提案しました。 今回はその流れを受けて、なぜ屋根カバー工法が有効なのか?という点を、コロニアル屋根の特徴…

福岡県粕屋町にお住まいのお客様より、「屋根と外壁の状態が気になるので、一度調査してほしい」とのご依頼をいただき、「街の屋根やさん福岡西店」にて現地調査を実施しました。
お住まいは築18年の戸建て住宅。屋根にはカラーベスト(スレート系屋根材)、外壁には窯業系サイディングボードが使用されている建物でした。
「これまで何もメンテナンスしていない」とのお話でしたので、さっそく屋根と外壁を中心に、外装全体を調査しました。
屋根の表面には、北側を中心に苔の繁殖が見られました。
これは、表面の防水性が低下しているサインで、屋根材が湿気を含みやすくなることで、さらに劣化を進行させる要因になります。
さらに調査を進めると、屋根材として使用されていたのは「コロニアルNEO」というスレート材であることが判明しました。
コロニアルNEOは、当時の技術の問題もあり、耐久性が低く、割れやすい・欠けやすいといった課題が多く報告されています。
すでにメーカーからも製造終了となっており、交換部材の確保も難しいため、経年劣化が進んだ場合には塗装では対応できず、カバー工法または葺き替えが必要な屋根材とされています。
外壁には、現在も一般的に使われている窯業系サイディングが施工されていました。
一見すると外観に大きな問題は見えませんが、外壁の目地(パネルのつなぎ目)に使われているシーリング材にひび割れが複数箇所見られました。
シーリング材は、防水と建物の揺れに対応するための重要な素材です。これが劣化すると、隙間から雨水が侵入し、外壁材の裏側に湿気が溜まることになります。
窯業系サイディングは、裏面や側面には塗装がされておらず、雨水を吸収しやすい構造です。そのため、
雨水が侵入するとボードが膨張・収縮を繰り返し
結果としてボードの割れ・反り・剥がれが起きやすくなる
という特徴があります。
🛠 外壁の劣化を防ぐためにも、10年〜15年を目安にシーリング材の打ち替え(交換)が推奨されます。
今回の調査では、屋根・外壁に加えて、建物の付帯部にも劣化の兆候が見られました。
外壁と外壁の間に設けられている幕板には、窯業系サイディング材が使用されていました。
ただし、外壁に使われている高級サイディング材とは異なり、防水性能や耐久性がやや劣る仕様となっており、現在は表面にチョーキング(白い粉の発生)が確認できる状態でした。
これは、塗膜の防水性が切れているサインで、放置すると水分を吸収しやすくなり、反りやひび割れなどの劣化が進行する可能性があります。
鉄製のシャッターBOXには、塗膜の剥がれとサビの初期症状が見られました。
このまま進行すると腐食が拡大し、美観だけでなく機能性にも影響が出る恐れがあります。
なお、同じく鉄製のシャッター本体(可動部分)は、塗装を行うと稼働中に塗膜が剥がれて内部で固着するリスクが高いため、塗装はお勧めしておりません。
可動部分は定期的な清掃と潤滑剤の使用によって、機能維持を図るのが望ましい対応です。
コロニアルNEOが使用されているため、塗装による対応は不可能と判断しました。
おすすめの工法は以下のいずれかです。
既存のスレート屋根を撤去せず、上から軽量な金属屋根材やアスファルトシングル材を重ねて施工する方法。
コストを抑えながら、屋根の防水性・耐久性を大幅に改善できます。
既存屋根を撤去し、下地から新しい屋根材に全面交換する方法。
コロニアルNEOのような問題のある屋根材を完全に除去でき、長期的な安心が得られます。
外壁の防水機能を回復させるためには、まずシーリング材の打ち替え(古いシーリングを撤去し、新しいものに交換)が必要です。
外壁塗装については、サイディング表面の状態を見ながら、クリア塗装または遮熱塗装などを組み合わせたプランをご提案予定です。
築18年ともなると、見た目に大きな不具合がなくても、屋根材・外壁材・シーリングといった各部材に劣化が進んでいるケースが多く見られます。
特に今回のようなコロニアルNEOや窯業系サイディングを使った住宅では、素材の特性を理解した上で、無理な塗装ではなく、適切な改修方法を選ぶことが重要です。
コロニアルNEOが使われているか不安
外壁のひびやシーリングの劣化が気になる
将来的に雨漏りしないか心配
このような方は、ぜひお気軽にご相談ください。
写真付きの詳細な調査報告書とわかりやすいお見積りを無料でご提供いたします。
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